書店でたまたま見つけた絵本
※絵本の感想というよりは、絵本を読んだ結果の自分語りです。物語の重要なネタバレは無いと思います。

主人公はビロードで出来たうさぎのぬいぐるみ。
持ち主となる幼い「ぼうや」と出会い、ぼうやに心から愛されて、お別れするまでを描いたお話です。「おもちゃの一生」を描いたお話し、とも言えると思います。
作中、幼いぼうやが、汚れてくたびれたビロードうさぎを抱いて
「この子は おもちゃじゃないの、ほんとうの うさぎなの!」
と言うシーンがあります。この行動が自分の息子とそっくり同じで、そこがとても気に入って購入しました。
「ビロードのうさぎ」が私に与えた影響
過去にも何度か書いた事がありましたが、マフィンヘッド+オビツ22ボディの「キノ」はウチで最古参のドールです。

2007年に誕生し、2009年初頭にヘッドをリメイクして、つらい時も楽しい時も、ずっと私の手元にありました。
これまで目立つ傷や汚れに見舞われる事はなく、このまま穏やかにリメイク16年目を迎えると思いきや――

右頬の小さな黒点 ――色移り?
8月には無かったと思います。10月、着せ替えする時に気が付きました。もちろん、すぐに修復を試みました。
最初にMr.カラーシンナー、次にアクリサンデー、最後にVカラーシンナーを楊枝の先に漬けてツンツンしてみたけど、何も変わりませんでした。
これまで、ドールを美しく保つ事にこだわってきたのに。よりによって顔に色移りさせてしまって、それはもうガッカリです。ライト付きスタンドルーペを買った事だし、新品のマフィンヘッドを用意して「NEWキノちゃんヘッド」を作ってみようか…?
新たな挑戦と出会いのワクワク感と同時に、別の考えも浮かんできました。

15年連れ添ったドールのヘッドを、こんな小さな点一つでサヨナラ出来るの?
その時には答えが出せず、しばらく悶々と過ごすことになります。書店で「ビロードのうさぎ」を購入したのは、そんな時でした。
「子ども部屋の魔法」は起こらない
はじめは、絵本の「ぼうや」と自分の息子を重ね合わせてホロリとしていたのだけど。
何度も読み返すうちに「ビロードうさぎ」と私のキノ人形が重なって、絵本の中の一節が改変されて頭に浮かんでくるのです。
「こんなふうに おわりがくるなんて、おもってもいませんでした。
あたしいヘッドがメイクされれば じぶんは 顔を消されて 資材箱に放り込まれてしまうのです。」
新しいヘッドをメイクしたら、現在のヘッドは「旧ヘッドその2」として資材箱で眠りに就くことになります。
メイクしてから2年目くらいだったら、迷わず新しいヘッドを用意したと思います。実際、2007年にメイクした最初のヘッドは2年後に新しくメイクしたヘッドと置き換えられて、素ヘッドとなって資材箱で眠り続けています。
でも今回はそれが出来そうにない。なんだかたまらなく哀しいのです。共に過ごした15年の月日は、長すぎました。

キノちゃんのヘッドは現状のまま、これまで通り私の手元に置くことに決めました。
黒い点が色移りなら、長い時間を掛けてだんだん薄くなっていくだろうし、普通の角度で撮影する分には写真に写ることも少ないですしね。
大人の「趣味の玩具」の寿命とは?
幼い子供の頃の玩具は、遊び倒してボロボロになって捨てられたり、単純に興味の対象が変わったりして、形はどうあれ、いつか必ずお別れする時が来ます。
では、大人の趣味の玩具は、どうなるのでしょうか。
私は傷んだドールの修復、修繕も趣味のうちなので、捨てなければならないレベルでボロボロにすることは(カスタム失敗でジャンクにしない限りは)ありません。
趣味もここまで続けると人生の一部だと言えます。
視力の衰えによって、いつまでカスタムや裁縫ができるかは分かりませんが、おそらく老後も何某かの人形は手元に置いているのではないでしょうか。

家族に迷惑を掛けないためにも、将来的には手持ちのドールを少しずつ減らしていく必要があります。
中古ショップに買取りに出せるドールは問題ないでしょうが、問題は自作の版権キャラドールをはじめとした、カスタムドール達をどうするか?
オビツ系のプラ製のドールが、この先何年カタチを保つのかはさて置いて、考えました。

自分で意を決して捨てられない分は、エンディングノートにドールの解体方法と分別の仕方を記した上で
「私が愛したドールは私の愛する家族を恨んだり呪ったりはしないので、地域のごみの分別方法に則って処分して欲しい」
と伝えるしかないのかもしれません。
私のドールが要らなくなるのは、私がこの世から居なくなる時… 我ながら強烈で笑えない、重た過ぎる執着を持ってしまいました。長く続けるのは、良いことばかりではありませんね。

コメント
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初めてコメント差し上げます。私はブライスドールを中心に遊んでいる者です。
こちらの記事を拝読しながら、共感が止まりませんでした!
最後のエンディングノートの事、名案だと思います!ドールの生前整理、迷いますよね・・・。
私も最初にお迎えしたブライスドールが、昨日でお迎え9周年になった事を思って、感慨深くなりました。
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はじめまして、コメントありがとうございます。
そしてお迎え9周年、おめでとうございます!
自分の人形棚を眺めながら、このまま何も対処せずに大量のドール達を遺して逝ったら家族が苦労するなぁ、とずっと考えていました。
記事ではエンディングノートって簡単に言いましたが、アレっていつから書き始めるのが理想なんでしょうね。人生、ある日突然終わりを迎えるかも分からないのだから、扱いの難しい趣味の持ち物は最小限に留めた方が良いのかもしれない…
などと考えながら、人形がズラ――ッと並んだ棚を眺めて「可愛いなぁ、どの子も買って良かったなぁ」と満足しているダメな人間です。
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あ~何か共感しますね。 このコはコレで完成形みたいな感覚。
去年でしょうか。
意を決して手持ちのドールの殆どを処分しました。
いわゆる『終活』なのですが、
やはり残した時に同居人が処分に困るだろう、と。
カメラ等は「ココにまとめて送って。幾らかにはなるから」など。
それって『エンディングノート』って事ですよね(苦笑
『眞子』も頬に小さなゴミが出ていますが、それも個性と割り切ってます。
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これまではキノちゃんに何かあっても、マフィンヘッドがあれば、いつでも復活出来ると思っていたんですよ。
実際のところ、私はそこまで単純ではなかったようです。
> 意を決して手持ちのドールの殆どを処分しました。
何を検索した時だったか、たまたまマタ半の子が出品されているのを見付けた事がありまして、察してはおりました。
私も来年からは「完成品で購入して全然構えてない子」は少しずつ減らしていこうかと考えています。